とも吉写真展「つかめそうで つかめないもの」5/23(木)- 6/2(日)
とも吉写真展
「つかめそうで つかめないもの」
5月23日(木)- 6月2日(日)
OPEN: 木曜-日曜, 13:00-19:00
◯ステイトメント
幼い頃より、きょろきょろ歩いてばかりいた。
幼稚園の行き帰り「ちゃんと前を見て歩きなさい」と注意をしながら、
孫の手を引きずるように歩く祖母は、さぞや大変なことだろう。
きょろきょろ歩くことは、今でも変わらない。
あっちにふらふらこっちにふらふら。
50才をすぎた頃、ちょっとしたご縁をいただき、
写真家の中里和人さんの写真のワークショップに誘っていただく。
生まれて初めて参加した写真のワークショップ。
その時、ビギナーズラックで撮れた1枚の写真をほめていただき、
中里さんから「撮り続けてみてはどうですか」と励まされ、写真を撮り始める。
以前、草森紳一さんの写真展を観に行った時、
草森さんが、いつもコンパクトカメラを持って散歩にでかけていたというエピソードを伺った。
「カメラは、散歩の杖」とおっしゃっていたという。
胸の奥にすとんとこの言葉が落ちて、その言葉は私の心に棲みついている。
祖母を手こずらせた私のきょろきょろ歩きは、だいぶ年季が入り、身体に馴染み、
ようやっといい感じになってきたのかもしれない。
ちっちゃな子どもが道草をしながら 道端に落ちているボタンや、草むらにきらりと光るガラスのかけらを見つけてはポケットにつっこむように、流れる雲をおいかけてつかもうとするように。
そんな感じでシャッターを押している。
◯プロフィール
2009年11月28日 東向島で行われた中里和人 写真ワークショップ〈610 Day seeing〉に参加したのをきっかけに写真を撮り始める。
写真展
2013年から2018年まで 白山・喫茶おとら
2019年から2022年まで 根津・タナカホンヤ
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